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2008年3月14日 (金)

ヤバいほど面白すぎ!(スーパー歌舞伎)

新橋演舞場でやっているスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」を見てきました20083_020

歌舞伎を見るのは1年ぶりです。この1年、バレエに夢中になっていたら、歌舞伎はどうでもよくなっていました。でもバレエ鑑賞が一段落したので、好きだった市川笑也さんを久々に見たくなって、ただそれだけで出かけました。主役のヤマトタケルが右近と段治郎の日替わりだけど、誰の回かも特に興味なくて調べもせずに行ったのです。

スーパー歌舞伎はなんと初めてだったんですよ。何だこれ!?面白すぎ!ヤバいです。どうしよう、ハマってしまうかも‥‥!どうして今までこの面白い世界を知らなかったんでしょうね!突っ込みどころもいっぱいあるんだけれど、それだけに何だか思いっきりミーハー魂に火をつけられてしまった感じがしました。

笑也さんは普通の歌舞伎のときもきれいだけど、あのすごい衣装で飾りたてられても少しもかすむことなく、本当にフィナーレの白いお衣装なんて、観音様か天女様かと見まごうくらい美しかったです。笑也さん好きといいながら、今まで一度もスーパー歌舞伎を見なかったなんて、私ったら何て片手落ちだったんでしょうね~。

本当に今までどうして見なかったんでしょう。ずっと以前、歌舞伎好きな友人に見に行った感想を聞いたら、歌舞伎に現代語なんて変!とか、オーケストラの音楽が(テープだけど)合わないとか、衣装がハデハデで趣味が悪い!などと言っていたので、がっかりするのがいやで多分見に行かなかったのでしょうね。それに一作目を見逃してしまうと、続く第二弾、第三弾というのは見たくないというか、変なこだわりがあって見れなかったのです。

今回、その第一作目の「ヤマトタケル」の上演です。(これで続くいろんな作品も見れるぞ~!)ここのところスーパー歌舞伎自体、上演されていなかったので、本当にいい機会でした。これからぜひ他の作品も順番に再演されることを望みます。

スーパー歌舞伎の生みの親、市川猿之助さんの宙乗りを、私は高校生ぐらいのときに初めて見ました。びっくりしましたね~。親の形見の鼓をもらったうれしさで、天にも昇らん気持ちで去っていく源九郎狐。奇をてらったものじゃなくて、その気持ちの高揚が宙乗りとなって表現されていて、泣けちゃいましたよ。忘れられません。そのあとも、そんなにいろいろ見たわけではありませんが、早がわりで一人で何役もこなしたり、舞台に水がジャージャー流れたり、ケレンというのか、本当にわくわくするような楽しい舞台ばかりでした。その行き着く先がスーパー歌舞伎の創作だったんですね。スーパー歌舞伎が始まって20年もたって、今さら言うのもなんですが、めっちゃ面白いですよ、これ!

初めて見たらほんとにびっくりします。まず幕が開くときに流れ出す西洋音楽。何じゃこりゃ~?そして後ろ向きに並んだ兵馬俑みたいな人たちが、舞台が回ると共に正面にきたと思ったら、帝や皇后などの宮廷の人物がドーンとせり上がってくる華やかさ。その衣装がまた超豪華。うわ~!最初から度肝を抜かれました。

そして登場したヤマトタケル!えっ?誰?と思ったら市川段治郎さんでした。今まで、多分絶対何度かは見ていると思うけれど、ほとんど気にとめてませんでした。(ゴメン!)義経千本桜のときの義経?というと少し思い出す程度。でも、猿之助門下にこんなに素敵な人がいたんですね!登場した瞬間、際立つスタイルのよさ。長身で手足が長く、すらっとした八頭身。まるでこれからバレエのヴァリエーションでも踊りだすんじゃないかと思うくらい、さわやかな王子様(皇子さま)でした。美しい

その王子がいきなり現代語でしゃべり始めるのですよ~。花道でスポットライトを浴びての宝塚調のモノローグ!きゃ~!そのお声はまるで宝塚じゃないの。もうそれだけでミーハー魂全開になってしまいました。

歌舞伎で長身というのはかえって欠点というのを聞いたことがあります。坂東玉三郎さんもかなりの長身で、お道具が小さく見えてしまうので、特別に大きくつくっているらしい?という話も。女形でなくても和風の衣装が似合うのは、どちらかというとずんぐりむっくりの人のほうがいいような気がします。顔も小顔というのは隈取が映えないから欠点かもしれません。(顔がでかくてもてはやされるのは歌舞伎界だけかも知れませんが??)それが、スーパー歌舞伎では、というよりヤマトタケルという役では、段治郎さんのプロポーションのよさがものすごく映えるんですよ。かっこいい~!です!

笑也さんの兄橘姫も、とてもきりっとした美しさ。私はこの方の声がとても好きなのですが、現代語の台詞の艶のあるしっとりしたお声。まるで女形じゃなくて女優さんの声ですよ~。もう、まったく女優さんだわ。一方みやず姫役ではトーンを上げた若々しい声で少女のお茶目さ、気の強さを表現していました。

びっくりしたけど、私は歌舞伎の役者さんが全力疾走で花道を走るのを初めて見ました!みんなよく走るんですよ~!笑也さんも走ってましたね。花道を風のように走ってきて、ばっとマントを脱ぎ、「夫の仇、覚悟!」と叫んでヤマトタケルに斬りかかったその衣装!袴の部分が黒の段フリルのスカートみたいになっていて、思わすその勢いでフラメンコでも踊りだすかと思っちゃいました。これもすっごくツボでした~ 笑也さん、フラメンコ似合いそう!

夫の仇のはずなのに、「どうぞ討ってください」というヤマトタケルを見つめるうち、亡き夫に瓜二つの姿や、その純粋な心に触れて殺すことができなくなり、急激に惹かれていってしまうさまが本当にせつせつと伝わりました。こんな表現は歌舞伎では見れませんよね~。ここはとても素敵な場面でした。

段治郎さんも走り方が颯爽としていてカッコいい!ヤマトタケルの白いハーレムパンツみたいな衣装は長い手足が映えるのですよ。動作が伸び伸びと大きくてうっとりしてしまう。今までの歌舞伎とは明らかに違う萌えポイントですね~!

基本的には現代語調で進むのですが、ところどころに大仰で歌舞伎チックな台詞回しもあります。それはそれでまたカッコいいのだけれど。それでも大見得をきってびしっと決めた直後に、突然宝塚調でキザに話し始めるのが最初すごい違和感でした。よくマンガで、劇画タッチでかっこよかった主人公が突然ギャグマンガ調になったりっていう、あの感じ。頭の切り替えも必要ですね。あと、「‥‥なのだぁ~!」と盛り上がったときに、ぐわ~っと音楽が入ってさらに盛り上げる。あの音楽の使い方ってまるで宝塚。そのあといきなり歌いだすんじゃないかと思っちゃいましたよ  (宝塚は台詞の途中で突然朗々と歌いだしたりするのが苦手

あと最後のシーンで、ピラミッドみたいな御陵の先端がパカッと割れて、白鳥となったヤマトタケルがせり上がってくるのですが、それがまるで紅白歌合戦の小林幸子状態!(小林幸子さんの衣装はスーパー歌舞伎と同じところで制作されていると聞いたことがありますが‥‥?)ロットバルトのようなすごい翼をつけて、豪華な羽を背負った宝塚のスターさんのように、これからこのピラミッドの大階段を下りてくるのか?と思いきや、ラ・シルフィードのエレベーターの仕掛けみたいにスーッとしずかに舞い降りました。

さあ、宙乗りです。サブタイトルの「天翔ける心、それがこの私だ!」のとおり、段治郎王子は優雅に豪快に、天翔けていきましたね。テーマと思われる英雄ゆえの孤独、求めてやまない肉親(父帝)への愛などが美しく哀しく表現されておりました。うっとり  フィナーレもとてもよかったです。最後に登場したヤマトタケルが父帝の前にうやうやしくひざまずき、その手をガシッと握るところ。本編ではかなわなかったその情景に、しばし涙でした~。

などなど、初めて見るといろいろびっくりしたり面白かったりすることがありますね!今、仕事が忙しいのだけれど、25日までやっているし、得チケも出ているので、ぜひもう一回見たいなあと思っています。どうしよう!ミーハーなだけにはまりそうでヤバいです~。でもやっぱりもう1回見たい。できればまた段治郎さんのヤマトタケルで!

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