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2008年9月 8日 (月)

華麗なるクラシックバレエ・ハイライト(9月3日)

2008_0908_150437imgp6114 ホントの公演名はこの題名のあとに「with草刈民代」と入ります。草刈さんは毎年レニングラード国立バレエと共演しているようですが、実は私は見るのは初めてでした。今年の冬の「白鳥の湖」では、全幕最後と銘打ってありましたが、あれ?引退するのかな?と思ったら今度はまた来年、最後の「ジゼル」を踊られるそうです。

レニ国のファンの間ではあれこれ言われているようですが、これだけゲスト出演の公演を打つというのは、やはりそれだけチケットが売れるからなんでしょうね。この日も得チケが出ていたこともあると思いますが、1階はほぼ満席でした。理由はともあれ、やっぱり満席の公演って気分的に盛り上がりますからね。

この日は声は出るようになったものの、相変わらずの夏風邪で、うっかりすると咳き込んでしまう危険があったので、強力のど飴を握り締めて、危険を感じたらすぐ口に放り込めるようにしながらの苦しい鑑賞でした。あれからずっと風邪が抜けなくて、感想もすぐには書けなかったので、今となってはもう覚書程度になってしまいそうなのが残念。

≪第1部≫
「レ・シルフィード」(草刈民代、ステパノワ、ミリツェワ、コルプほか)
幕が開いて、真ん中に草刈さんとステパノワに寄り添われたコールプさん‥‥いきなりげっ、何これ?と思ってしまって、ごめんなさい‥‥‥!コールプとステパノワがこの演目のイメージに全く合っていなかったので。皆さん白い衣装がまぶしく見えるほど日焼け?してるのでしょうか?草刈さんが一番色白に見えました。

何年か前に友人が、草刈さんの舞台を見てきたので、どうだった?と聞いたら、一言「あの人腰か何か悪い?上半身はきれいだけど下半身が全然だめ」と言っていたので、どうかなと思ったけれど、ロマンティックチュチュで脚が隠れているせいかそれほどではなくて、丁寧できれいな踊りだと思いました。脚をそんなに高く上げない(上がらないという話ですが)のも、むしろ上品な感じさえしたし。コールプと一緒に踊る部分は、慣れないせいなのか、つっかかっているようなところもあったし、何かお任せ風なところもあったけれど、容姿もスタイルも美しいし、有名人だし、彼女を見るためにチケットを買った人もそれなりに満足して帰るのかな~とは思いましたよ。

風邪で絶不調のため、大分忘れてしまったけれど、ミリツェワもステパノワもよく踊っていました。ただ、コールド付きだったのにコールドの印象がない。コールプは相変わらず伸びやかできれいな踊りだったと思うけれど、やっぱり印象に残ってなくて、真っ赤に見えた胸元と、乱れたボウタイが、今回はサポートを一生懸命やってるのね?ということを物語っているようでした。

「ルースカヤ」(コシェレワ)
コシェレワがとてもかわいかったです。本来は「白鳥の湖」のディベルティスマンの一つでロシア風の踊りですよね。胸のところに切り替えがある薄物のジュリエットみたいな衣装にトゥシューズ、手には薄いハンカチを持っています。最初は静かで、あとになるほど激しい動きになる結構長い踊りですが、一人でずっと踊りました。コシェレワはソリストとして毎回何かの役で舞台に登場し、親しみのある容姿でおなじみの人です。踊りも正確だし、真面目で誠実そうで好感が持てる人ですが、ちょっと存在感が地味なのかな?と思っていたけれど、この可憐な雰囲気はどうして、とってもキラキラしていました。

「ライモンダ」よりパ・ド・ドゥ(シェスタコワ&シャドルーヒン)
これって、あのチャリティ・ガラでも見た「ライモンダ」の1幕のパ・ド・ドゥですよね?メルクリエフの白マント姿がとてもかっこよかったので、シャドルーヒンにはとても分が悪い‥‥。去年見たときよりおでこの剃り込み(!)がきつくなって、オジサン風になってしまった?まだ30ぐらい?のはずなのに‥‥‥。

そのかわりシェスタコワがとても輝いていました。顔が小さくて手足が長い。そして緩急自在。それから、やはり二人の息がぴったり合って、シェスタコワも伸び伸び踊っていましたね~。でも、この人はやっぱり全幕で本領を発揮する人なのだと思います。来年、日本初公開の「ライモンダ」の最終日にキャスティングされていますが、二人の魅力ある求婚者の間で、どういうライモンダを見せてくれるのか、(シェスタコワとシェミウノフという組み合わせは初めて見る?)とても見たくなりました。

≪第2部≫
「海賊」よりパ・ド・ドウ(コシェレワ&シヴァコフ)
シヴァコフを見たのは去年の夏(ルジすべとクラシック・ハイライト)以来ですが、「海賊」は合っているのか、とても素敵なアリでした。ただ、この人って本当にまっすぐで裏(暗さとか、影とか)がないのね~。ビジュアル的にかっこいいだけにもっと雰囲気づくりをしてほしい。。

コシェレワは先ほどのかわいらしさのまま、しっとりとした感じも加わってよかったです。最後、フェッテで途中からだんだん左へずれていってしまったのがちょっと残念。

「瀕死の白鳥」(草刈民代)
「瀕死の白鳥」といえばアンナ・パブロワ、プリセツカヤ、現代ではロパートキナ、ニーナ、そしてこの間見たばかりのマハリナ。これを踊るのは名だたるプリマばかり。そういう意味でいえば、日本でこれを踊れるのはネームヴァリューでいえば草刈さんがふさわしい?のかもしれませんが‥‥‥。確か去年の大晦日にテレビで放送されましたよね。その時ご本人のインタビューか何かで、まだ習いたてのようなことをおっしゃっていたと思います。(勘違いだったらごめんなさい。たまたま見ただけで録画していなかったので)その時の印象は「え?」でした。

今回見たら、テレビで見たときよりはずっとよかったと思います。背中を見せた後ろ向きでの腕の動きはとても美しく、品格もありました。でも、やっぱり何か変。どうして?と思っていたのですが、この踊りの命であるパ・ド・プレが、やたら膝がうるさく動いてきれいじゃないのです。そして、ポワントで立ったときに5番に入っていれば両方の踵がクロスして外へ向いているはずなのに‥‥と、思いましたが。

「ワルプルギスの夜」(ミリツェワ、シャドルーヒン、マスロボエフ)
去年の夏公演でエフセーエワが踊って、会場が一番沸いた演目です。グノーのわくわくするような音楽も大好き。ことしはあのピカピカの元気娘エフセーエワがいなくて淋しいです。
何か振付がちょっと違うような。もっとアクロバティックな技がビシバシ入っていたと思うけれど。あれは小柄なエフセーエワ向けのヴァージョンだったのでしょうか。ミリツェワもかわいいけれど、何というかな~普通っぽい。まるでドキンちゃん(バイキンマンのお友達の)みたいな、人間離れしたエフセーエワの小悪魔ちゃんぶりに比べると、素直すぎてケレン味がないのかな。男性二人の魔物たちは芝居っ気たっぷりで盛り上げていました。

「サタネラ」よりパ・ド・ドゥ(ヤパーロワ&ヤフニューク)
初めて見るお二人。というか、もしかして冬公演のどこかで見ているかもしれないけれど。ヤフニュークはそこそこルックスもいいので、イケメン不足のこのバレエ団には期待大かもしれません。

この曲は「ベニスの謝肉祭」というんですよね?「サタネラ」ってどういうバレエなのか、一度調べたことがあったけれどよくわかりませんでした。今回のプログラムによると、「悪魔サタネラに惑わされたハイデルベルクの学生が、婚約者を見捨てる」お話だそうですが、バレエコンサートなどではあらすじとは関係なくカーニバル風に陽気に踊るそうです。どうりで、ヤパーロワの衣装はオディール?みたいな黒地に少しだけ赤の入った衣装で、頭に羽など付けているのですね。ずいぶんと魅力的な小悪魔だったように思います。しかしバレエのお話って、情けない男が多いのね。

「パキータ」より(草刈民代&コルプほか)
この劇場の内部が描かれた背景と、ゴールドのもふもふした重そうなクラシックチュチュのコールドを見たとたん、以前見たルジマトフとシェスタコワの超・超かっこよかった「パキータ」がフラッシュバックしてきて涙~ せめてコールプとシェスタコワで見たかったな。。。

草刈さん、クラシックチュチュでは弱い下半身が一目瞭然なんです。背中も硬そう。でも、これだけ堂々と踊っていらっしゃるのはある意味すごいかも。きりっとした音楽によく合って、流れずに一つ一つのポーズをぴたっと決めているところなどはさすがだと思いました。最初はシルフィードのような柔らかい雰囲気がお似合いなのかなと思い、もっと演目を選べばいいのにという気がしたけれど、どちらかというとこういうきりっとした踊りのほうが本来得意だったのかもしれません。噂には聞いていたけれどコーダのフェッテはなしで、ピケターンとシェネで回っていました。でも、そこそこスピードもあったので、苦手な技を無理してやるよりはこのほうが潔いかなと。

ステパノワ、ミリツェワ、コシェレワと、もう一人キューピットの曲を踊ったジュラヴリョーワという人、この4人が代わる代わる踊るヴァリエーションが豪華でした。ステパノワはこういう雰囲気がとても似合います。コールプも今度は本領発揮。でも、今回の公演は怪しさが少なくて影が薄かったかも‥‥。その分、来年の「鬼才コルプの世界」でぜひ思う存分やってくださいませ。期待しております。

フィナーレはシェスタコワ、再び「海賊」の衣装にお着替えしてきたコシェレワ、ヤパーロワ、ヤフニュークも加わって賑やかでした。シェスタコワとステパノワのフェッテ合戦もとても盛り上がりました。楽しかったです。でも、ひとつだけ物足りないとすれば、一番のプリマ、シェスタコワの出番が少ない!せっかくならシェスタコワでもう一曲見たかったな~。プハちゃんも、いたのなら何かで登場してほしかったです。

これで8月16日から始まった夏ツアーは、関西、東北、中部などを回り、毎日のように公演をして、この東京で幕を閉じました。今年は特に暑い夏でしたが、後半急に寒くなったりして体調管理も大変だったのではないでしょうか。また来年1月に素敵な舞台を見せてほしいです。私も今は風邪がすっかり長引いて体調ボロボロですが、早く持ち直して仕事も家事もがんばって、また1月には心置きなく、たくさん彼らの舞台(冬には芸監さんも来るだろうし!)を楽しみたいと思います。

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