« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »

2009年3月30日 (月)

激安温泉旅行と大衆演劇

S2009_0328_082007imgp6998_2 最近忙しくて更新が滞りがちです~sweat02 忘れないうちに「元禄忠臣蔵」の感想も書こうと思っていましたが、書いているうちにココログ側の不具合か何かで消えちゃったりして、めげていました。(夜の部はとっくに記憶から消えてるけど、あの昼の部の感動も消えそうだわ~crying

そうこうしているうちに、歌舞伎保存会の有志で旅行に行くことになっていたので、一時中止。記事はこちらの方が先になってしまいました。

3月末はバレエ協会の「眠れる森の美女」の公演があったのです。教室関係でチケットも回ってくるはずだったのだけれど、肝心の酒井はなさんと李波さんの日がこの旅行にあたって行けなくて、本当に残念でした。まだ見に行った人の感想を聞いていないのですが、久々のバレエ、見たかったような気もします。S2009_0328_082147imgp7003

写真は鬼怒川温泉のホテルの10階の部屋から見えた風景です。なかなか迫力のある景観でしょ?

鬼怒川温泉に限らず、たくさんある温泉場のホテルはどこも昨今の不景気で閑古鳥‥‥と聞いていますが、ここは違いました。何と、一人1泊2食付きで5,300円という激安料金!しかも1グループ15人以上集まると、出発地までマイクロバスで迎えに来てくれるというすごいサービス!(個人の場合は新宿駅、横浜駅、千葉駅などから300円でバスに乗れるようです。)

系列グループのホテルもたくさんあるのですが、たぶん倒産した施設を買い上げて、リニューアルなどの設備投資をしない代わりに、宿泊費のダンピングをしているんでしょうか。それにしてもここまで安いと、多少施設が古くても、バイキングなどで人件費を削っても誰も文句を言わないでしょう。すごい商売だなあ~。S2009_0328_082130imgp7001

私は学生時代、国内のいろんなところに行きましたが、大体はユースホステルの利用で、当時1泊2食付きで確か2,500円程度。ユースホステルのない場所では民宿にも泊まりましたが、民宿で5,000円前後じゃなかったでしょうか。ウン十年前の話ですよ!それが今の時代で5,300円って、めちゃめちゃ安い気がします。

それで、1泊旅行ならいろいろ観光も組み込むのが普通でしょうが、幹事さんの意向で一切観光はせず、ホテルに直行。おかげで余計なことで疲れたりしないで、たっぷり時間をかけて大浴場や露天風呂を楽しむことができました。オプションで宴会場を借りたり、カラオケボックスを使ったりしてもまだまだ安くて、みんな大満足でした。私も、のんびり温泉につかるのがここ半年くらいの夢だったので、念願かなって本当によかったです。S2009_0328_093635imgp7005

そして面白いことに、ホテルの近くに「湯けむり会館」という施設があって、舞台付きの宴会場のような大広間があるのです。そこでは月替わりで全国にたくさんあるいろんな大衆演劇の一座を呼んで、「人情時代劇」と「歌謡・舞踊ショー」をやっているのでした。何と提携の施設に宿泊している人は無料。そうでない場合は500円(安!)ということでしたが、入口では何のチェックもしていませんでしたよ。

ホテルのロビーには今まで来た役者さんたちの写真が飾ってありました。きらびやかですね~。これにはまってしまい、毎月来ているリピーターのお客さんもたくさんいるということでした。

実は私、大衆演劇というのは初めて見たのですが、すごく面白かったです。午前中は「人情時代劇」、午後は「歌謡・舞踊ショー」ということで、私たちは2日かけて両方見てきました。今回興行中の一座は九州から来ている劇団で、女性が座長を務める「女剣劇」というのかな?そんな一座でした。

座長の洋子さんが演じる国定忠治、これがまたカッコいいの!私と同年代かちょっと年上だよね?立ち回りがスピード感あってすごかったし、迫力、貫録とも十分。私ももう少し若かったら弟子入りしちゃいたいくらいでした。lovely 浅香光代さんもかくや(私は見たことありませんが)と思うような、実にさばさばしたカッコよさでした。

S2009_0327_134618imgp6994

座長の娘という、一座の花形こまちゃん14歳はうちの娘と一つ違い。小柄だけどきれいで魅力的な子です。だけど、ここまでになるには相当小さい頃から芸をたたき込まれているのだろうなあ。

今年は1月が浅草、2月3月は鬼怒川温泉、そして来月からは山口、広島、奈良と興行が続くそうです。きっと学校も転々としていることでしょうね。うちの娘と同年代の女の子ながら、そういう全国を渡り歩く生活の中で、プロとしての意識が厳然と備わっているのを見て、すごいなあと思ってしまいました。

S2009_0327_131055imgp6990

女剣劇といっても、もちろん男性もいます。中には早乙女太一ばりのきれいな男の子もいました。午前の部では悪役をやっていたのだけれど、午後の「歌謡・舞踊ショー」ではかっこいい踊りを披露してくれました。

彼の流し眼をまともに受けて(そういう位置に座っていたのでcoldsweats01)ドキドキしちゃいましたよ。おばさま連中は激萌えheart01でした。でも、ごめんなさい、名前は記憶していませんsweat02彼は今回の舞台では女形はやらなかったけれど、きっと女形もきれいだろうなあ~。

歌舞伎と違って、上のまぶたにくっきりと目張りを入れる化粧がレトロな少女マンガ風(?)で素敵shineです。梅沢富美男さんみたいな化粧、あれが大衆演劇の和風メイクなんでしょうかね。S2009_0327_132036imgp6991

こちらは私と同じ名前のゆかりさん。二代目座長ということで、男になったり女になったり、変幻自在の大活躍。やっぱり流し眼がすごいんだけど、流し眼の最後に決まる笑顔がすごく健康的で魅力的な女性でした。踊りもうまかったし、立役もかっこよかったです。

まるで歌舞伎と宝塚をごちゃまぜにしたような、何でもありの倒錯加減。男から女へ、女から男へ、華麗に変身していく面白さ。そして、ちょっとハスに構えたいきがり具合がかっこいい!これってきっと竹の子族とか暴走族にも通じるような感覚ですよねS2009_0327_140422imgp6996

派手で奇抜な恰好をして世間をあっと言わせることを「傾く」(かぶく)と言って、「歌舞伎」というのはそこから出た言葉だそうですが、本当に彼らはめっちゃ「傾いて」いましたheart04 

大衆演劇というのは興味はありましたが、日本全国そんなにたくさんあるとは思いませんでした。こんな宴会場のような場所なので、舞台と客席は近いし、終演後にお見送りもしてくれるし、いいですよね~。未知の世界を思いがけず垣間見ることができました。

それと、私たちは農村歌舞伎をやっている団体なので、あとでみんなで話している感想も普通じゃない目の付けどころで面白かったです。あの着付けはどうだとか、カツラがどうだとか、衣装はどうなっているとか‥‥etc.脚を開いてもめくれないのは着物の身幅がかなり大きくできているんだろうとか、尻端折りの折り込み方がきれいなので、どうやっているのかもっとよく見たかったとか、化粧がみんなきれいだったとか、いろいろ違うところでも楽しませていただきました。そう、劇団「花月」さんといいました。またどこかで出会えることを願っています。

| | コメント (0)

2009年3月24日 (火)

3月歌舞伎座「元禄忠臣蔵」

Img_0001 これも先週のことなのですが、「元禄忠臣蔵」を見てきました。10篇で構成されている真山青果作の「元禄忠臣蔵」のうち、昼夜で6編を上演するというのはたぶんまたとない機会だろうと、思いきって1日で夜の部、昼の部通しで見てしまいました。ところが‥‥緊迫したセリフ劇が延々と続くこの演目では、やっぱり見るほうにもかなりの緊張感と集中力が必要で、昼夜通しというのは相当きつかったです。

今まで昼夜で見たのは猿之助の「義経千本桜」の通しと、「當世流流小栗判官」の通し上演のとき。「千本桜」はかなり昔ですが、通しでも疲れたという記憶は全くありませんでした。若かったから?それとも、面白かったからかな?

何年か前の「當世流小栗判官」は国立劇場で、昼の部と夜の部の間が2時間もあいていたのです。歌舞伎座周辺ならいくらでも時間はつぶせますが、喫茶店も少ない国立劇場周辺で2時間うろうろするのはとても大変でした。内容がどうだったかすぐには思い出せないくらいなので、多分その間の2時間で疲れてしまったのか、つまらなかったのか。

そして3度目の挑戦!どうせなら1日で両方!と思ったのは、やっぱりもったいなかったかな~。というのも‥‥昼の部は3編とも最高に感動したんですよ!happy01 小難しいセリフの応酬と思いきや、それが極めて格調高く、志高く、感動の嵐で、毎回幕ぎれごとに号泣状態!crying 見てよかった~!ほんとにこんな経験は初めてでした。

それが夜の部になると‥‥‥。まず昼の部が終わって夜の部が始まるまで30分しかないんですよ。ほとんど入れ替え時間だけ。外にお弁当を買いに行っただけで、すぐ夜の部が始まってしまいました。夜の部は三人の当代の名優による、三人三様の大石内蔵助が見ものなのですが‥‥それまで休む間もなく緊張の連続のようなお芝居を見ていたので、夜の部の最初の幕が始まってすぐに眠くなってしまいました。せっかくの團十郎さんの大石内蔵助も、うつらうつら状態sweat02のまま終わってしまい、あれ~今のは何だったんだろう??よくわからなかったわ~。ちょっとショックでした。

気を取り直して次を見よう!と意気込むも、幕間にお弁当なんかを食べたものだから、次の仁左衛門さんの大石内蔵助も、立て板に水の長ゼりフが耳を素通り‥‥これじゃいかん!と思っても集中できず、またうつらうつら状態。だけど何でこんなに眠いんだろう。昼の部はあんなに感動したのにちっとも感動できない。どこが面白いのかもわからない。焦りましたcoldsweats02 

そして最後の幸四郎さんの大石内蔵助は、内容もちょっと緊張を和らげた雰囲気なので幸四郎さんには合っていましたが、福助さん扮するおみのという娘が何か変。何でそこにそんなエピソードを持ってきたかわからないし、またお風邪でも召されたか、声がかなりキモイsweat02‥‥(ごめんなさい!)そして、何でそこで自害するのか全く分からず。すみません、それであっけにとられているうちに終わってしまいました。全然感動の「か」の字もなかったです。

これは無理やり昼夜通しで見ようとした私のコンディションが悪かったせいなのか、よくわかりません。昼の部は毎回泣きっぱなしの感動で、夜の部は3編ともわけがわからないまま終わっちゃった。私の周りは通しで見た人かそうでない人かはわかりませんが、昼の部は「よかったわね~!」「すごかった」などという声もそこここから聞こえてきました。でも夜の部はみんな何も言わずサーっと帰ってしまった感じです。どうだったのか、他の人のお話も聞いてみたい気もします。

それで今週は夜の部リベンジ!と思ったのですが、つまらなかったものをわざわざまた見に行くのもなあ~。どうせ見るなら超感動した昼の部をもう一回見た方がいいよね。それならまた昼夜通し?いやいやそれじゃまた同じことになっちゃう!ということで、かなり迷ったのですが、行かないことにしました。次回いつ上演されるかわかりませんが、またぜひ見たいと思います。

それでは、どこまで覚えているかわからないけど、感動した昼の部だけでも、内容のおさらいをしておこうと思っています。次へつづく‥‥‥。

| | コメント (0)

2009年3月22日 (日)

早春の花たち

S2009_0315_161336imgp6909 これまた先週のことですが、調布市民歌舞伎を見に行ったついでに、短い時間ですがお隣の駅にある京王フローラルガーデンを歩いてきました。

確か奥の方に梅林?があったと思って行ったら、梅ではなくマグノリア(モクレン、コブシの類)でした。先週はまだ開き始めという感じでしたが、ここ数日の暖かさで、だいぶ咲いたことでしょう。木の下にもクリスマスローズやスイセンが植えられていて、スイセンはまだまだこれからでしたから、今週あたりからがいいのでしょうね。S2009_0315_162552imgp6930

白モクレンはまだ開き始めたばかりS2009_0315_162801imgp6934

ピンクのモクレンも、こんな感じでした。風は冷たいけど、日差しは暖かで、これから次々に花が咲いてくる楽しみがありますね。S2009_0315_163255imgp6945 

コブシはこの1本だけ?まだ咲いていないのかな。このパランとした感じが好きです。甘い香りが漂っていました。(足元に咲いているスイセンの香りも強かったです)S2009_0315_162019imgp6920

こちらはバラ園です。以前、このブログにもここのバラ園の満開の写真を載せたことがありますが、冬の間はこんな感じに剪定・誘引が行われていて、根元にはちゃんと肥料も施してありますね。うちも何とかしなければ‥もう遅い??S2009_0315_162153imgp6923

桜?ではありませんでした。バラ園の隣の、塀で囲まれたキッチンガーデンの入口にありました。杏の花だそうですよ。S2009_0315_163350imgp6947

何かと思ったらフキですよね。ふきのとうが開いた白い花。群生しているとそれなりにきれいです。S2009_0315_162830imgp6936

こちらはレンテンローズです。クリスマスローズ?かと思いましたが、クリスマスローズの同属種だそうです。クリスマスローズは冬咲きで、花色は基本的に白。こちらは2~3月に咲き、花色が豊富で草丈もクリスマスローズより大きいそうです。濃いピンク~薄いピンク、白などがありました。S2009_0315_161703imgp6916

これからの季節は、いろんな花が次々に咲く楽しみがありますね。

| | コメント (0)

市民歌舞伎

もう先週のことになってしまいましたが、15日に、調布の市民歌舞伎の定期公演を見てきました。時間がたってしまいましたが、順番に書かないと頭がごちゃごちゃになってしまうので‥‥思い出せる範囲で

私は農村歌舞伎の保存会に入っていますが、全国にたくさんある農村歌舞伎も東京都には一つしかありません。そのかわり地芝居というのとは別に、歌舞伎の上演をする会は、子ども歌舞伎も含めていくつかあるようです。調布市民歌舞伎もその一つで、農村歌舞伎の伝統はありませんが、プロの役者さんから本格的な歌舞伎を習っているグループです。

平成8年から5年間続いた市民カレッジの「歌舞伎教室」受講生が、講座終了後も活動を続けたいと立ち上げた市民歌舞伎。市民カレッジ時代が5年、その後の市民歌舞伎の活動が8年で、合計13年の歴史があるということです。

発足当初からの人もかなりいるようで、公演の最後に、指導をされている二代目中村芝喜松さんのお話にあった「当初から比べると見違えるほどうまくなりましたね~」という言葉がすべてを語っていました。歌舞伎は好きだけれど全くの素人という人たちを、一から指導してきて13年。そんな重みを感じる言葉でした。

農村歌舞伎と違って、大歌舞伎を手本とした趣味の会なので、お稽古ごとの発表会のような雰囲気もありますが、みなさんとても真摯に取り組まれていて、奥女中や腰元の一人一人に至るまで、声の出し方から身のこなしまできちんとしていて、レベルは高かったです。指導に当たっては「芸」の性根の部分を特に強く指導しているとおっしゃっていたとおり、皆さんの真剣な様子が舞台に現れていました。

≪加賀見山旧錦絵 営中試合(竹刀打)の場≫
大名家のお姫様の御殿が舞台。ここでは源頼朝の息女大姫ということになっているのですが、許婚者の義高が非業の最期を遂げたことで、姫は出家したいと申し出ているという設定になっています。

実は、私はこの演目、見たことがなかったのですが、主からの信頼厚い中老尾上を、お家乗っ取りをたくらむ一味の局岩藤がいじめ抜き、尾上は屈辱に耐えかねて自害。その仇を召使のお初が討つという、「女忠臣蔵」とも言われるお話だそうです。これはその一部分。

出家を許された大姫から、大事な仏像を寺に奉納する役を尾上が仰せつかったのが気に入らない岩藤は、尾上に言いがかりをつけます。さらに町人出身の尾上に武術の心得がないとみた岩藤は、竹刀での試合を持ちかけて困らせます。そこへ召使のお初が名乗り出て、代わりに試合に挑み、岩藤はじめ奥女中たちをことごとく打ちすえてしまう、何とも胸のすく展開でした。この場面は御殿の緊張感もありますが、ユーモラスな部分もあわせもって、華やかな場面になっているところです。

最初に尾上付きの腰元たちが姫に桃の花を献上するところから、3月にふさわしいお芝居であるとの説明がありました。女性が多いこのグループにあって、岩藤役は男性が演じていました。大歌舞伎でも「加役」といって、立役の役者が演じることが多いそうです。憎々しくてもどこか抜けた感じがあって、いい味を出していました。お初はちょっとおっとりした垢ぬけない召使という感じでした。もう少しきびきびした利発な感じがほしかったかな~?でも、立ち回りのシーンなどはとてもお上手でした。尾上付きの腰元は若手を、対する岩藤付きの奥女中は年配の方をそろえ、中には男性もいたのでしょうか、いかにも意地悪そうな演技が面白かったです。

≪白波五人男 稲瀬川勢揃いの場≫
調布市民歌舞伎では、週に1回の練習ながら、毎年新演目に挑戦しているそうです。今回の新演目は1幕目の「加賀見山」でした。一方で、この「白波五人男」は毎年上演していて、もう誰がどの役になっても上演できるほどになっているそうです。
それでも、やはりそれなりにその役に合った方が演じられていました。こちらはとても慣れているという感じでした。

どの演目も衣装は松竹から借り、大道具は歌舞伎座の道具方を動員し、カツラや小道具もプロ仕様ということで、とても豪華で本格的な舞台でした。お金もかかるんだろうな~と思いましたが、プログラムに書いてある「会員募集」の欄には、個人負担は月1万円、公演費は2万5千円ぐらいだそうです。ほかには助成金、賛助会費、入場料、広告収入などで公演を賄っているそうです。

≪お祭り≫
舞踊ものですが、こういう演目にも取り組んでいるんですね。(すみません、寝てしまいましたsweat02)多少お金はかかりますが、日舞を習うとなるとこの何倍もお金がかかりますから、こんなふうに演技も舞踊も習えて、本格的な舞台を経験できるのはとてもお得な気がします。この演目で初舞台を踏んだという小学2年生の子がかわいかったです。

今まで取り組んだ演目を見ても、地芝居でもよくあるものから珍しいものまで実に多彩で、興味深い活動だと思いました。プロの指導者と接することで、作品や役に対する理解も深まり、鑑賞する立場になっても役に立つでしょうし。何より師匠と弟子という師弟関係の緊張感と、まじめに取り組んでいる皆さんの姿勢が舞台に現れ、農村歌舞伎とはまたテイストの違った、きちんとした立派な舞台を楽しむことができました。

| | コメント (0)

2009年3月21日 (土)

春です!

しばらく忙しくて、なかなか更新できないうちに、もうすっかり春の雰囲気ですね。おかげさまで娘の中学の卒業式も無事に済み、私としてはホッとして迎える春です。2009_0307_134057imgp6901

毎年バレンタインデーの前ぐらいから現れていたメジロちゃんたちですが、ことしはなかなか来なくて心配していました。庭のテラスの木が古くなって危ないので、去年腐った所を取り除いて形を変えてしまったからかな~?ミカンを置いていても来るのはヒヨドリばかり。

それが2月の終わりごろから 、またつがいでかわいい姿を見せてくれました。毎年ミカンが出回らなくなると同時に来なくなるのですが、今年もそれは例年通り。いつもよりは見られる期間が短かったけれど、うれしかったです。2009_0302_150820imgp6806

ことしは記録的暖冬だそうですが、ばかに暖かい日があったかと思うと、雨もよく降って、急に寒くなることもありました。それでも最近はひと雨ごとに暖かくなる感じで、娘の卒業式のあった日も、またきょうも、最近は暑いくらいの陽気が続いています。2009_0309_155138imgp6903

可愛い猫ちゃんですが、うちのネコではありません!わがもの顔に庭を徘徊している子です。前にも書いたことがありますが、うちの庭でスズメを捕まえて、食べて、食べかけをお取り置きまでしていったとんでもない奴なんですよ、これが。

でもいくらメジロやヒヨドリを狙っていても、こんなところにデーンと構えていたら、さすがに鳥なんか来るはずがありません。もう少し頭を働かせなさいよ!

猫が狙っているのでミカンを置くのもどうかなと思ったのですが、メジロちゃんたちはそのうちに来なくなってしまいました。(ヒヨドリはまだ来るかもしれませんが)また来年、かわいい春の使者になってね!

ちょっと古い写真ですが、面白いので載せてみました。この頃はまだ肌寒いときもあったけど、だいぶ暖かくなってきたので、そろそろガーデニングも再開しなければと思っています。バラはほったらかしなのですが、かなり新芽が出てきています。雑草の芽も出始めたので、小さいうちに草取りをしないとまた大変になりますsweat01ホッとする暇もなく、忙しい春です!

| | コメント (0)

2009年3月15日 (日)

面白いだけでは‥。

新橋演舞場の「獨道中五十三驛」(ひとりたびごじゅうさんつぎ)を見てきました。2009_0316_003743imgp6954

ちょうど一年前にスーパー歌舞伎の「ヤマトタケル」を見て感動して、一気に澤潟屋ファン(もともとですが)になってしまったので、今回の上演もとても楽しみでした。猿之助歌舞伎のケレン満載の派手な舞台、宙乗り、本水、早替わりという大じかけが見どころの、息もつかせぬ演目とあって、本当に期待して行きました。

で、まあ面白かったし、すごかったのですが‥‥。何か感動するものがあったかというと、それはどうだったか。私は笑也さんと段治郎さんのファンなので、それはそれで素敵な姿が見られて満足なのですが、特にこれといった役者さんのファンでない方はどうだったんでしょうね?新聞でもテレビでも「面白い」ということしか聞きませんが、私には何か、ファンじゃなければ見れなかったかもsweat02‥‥という気がしてしまいました。

バレエでもそうですが、やっぱり私はストーリーがしっかり構築されていて、登場人物の性格や心情がきちんと表現されてないと、ただきれいだとか、技術がすごいというだけでは感動できないのかもしれません。そういう意味ではもうメチャメチャだったんですよ~。

こういう演目ですから、はじめから筋だったものを期待していたわけではないのです。でもあまりにも大風呂敷を広げすぎて収集がつかなくなったみたいな、えらくとっちらかった内容で、ホント説明不能。もうどうしましょう!?という感じでした。

「獨道中五十三驛」は文政10年(1827年)に四世鶴屋南北によってつくられた作品です。こういうときに、こんなブログですが、いちいち拙い感想を残しておいたのがちょっとは役に立つもので、昨年見た南北作品の「東海道四谷怪談」が1825年、「盟三五大切」がそのすぐあと、とちゃんとメモしてありました。そして2年後にこの作品と、売れっ子作者が次々と奇抜な作品を発表していった様子がわかります。

当時の歌舞伎は古典芸能などではなく、全くの生きた芝居だったはずで、他の人気芝居があればそれのパロディをいち早く盛り込み、時事ネタをちりばめ、それこそありとあらゆる手を使って観客の好むものをつくっていたのだと思います。それだから、一度流行から外れると、それっきり上演されなくなってしまうものも多かったのではないかなと思います。

この作品も同じで、ずっと上演されていなかったものを昭和56年に猿之助が復活させたのだそうです。何と、初演時の初日は延々7時間に及んだそうです!見るほうもやる方もへとへとだったでしょうね。(事前のタイムテーブルがなかったのかしら??)あまりの長さに、その翌日は大幅にカットして(だから初日しか出番がなかった役者が続出!初日見た人は超お得だったのか、お疲れ様というべきか?)4時間に収めてしまったという、とてつもない作品ということでした。

私はよく知らないけれど、猿之助さんは歌舞伎界では多分異色の存在です。早くに後ろ盾をなくし、さぞ孤軍奮闘されてきたことでしょう。そんな中で、明治以来だんだんと腹芸中心、内容も難解になり、伝統芸能化してしまった歌舞伎を、元の江戸時代のように庶民が手放しで楽しめるものにしようと、このような奇抜な作品を復活上演させることに心血を注いだのだと思います。そのとおり、腹芸などというものとは対極の、ケレンをちりばめたスペクタクルでスピーディな作品になっているのですが、肝心のストーリーがその中にうずもれてしまったみたいで、私にはちょっと残念でした。

江戸時代の歌舞伎見物は朝から晩まで、弁当を食べながら丸一日かけてののんびりしたものだったと聞きます。これはたぶん、その時代であればこその演目で、それを現代に持ってきて休憩を入れて4時間ぐらいでやろうとするから、大幅にカットした部分と、見どころだけ無理やり突っ込んだ部分とができて、こんなにわけのわからない話になってしまったものと思われますwobbly

とても説明しきれるものではないのですが‥一応内容をかいつまんで。(ネタばれ注意です!)

この演目では、右近さんの宙乗りや早替わりが売り物になっていますが、一応お話としての主人公は段治郎さん扮する与八郎でしょう。父の仇を追って東海道を旅しながら、主家の由留木(ゆるぎ)家再興のための重宝を手に入れんとする役どころ。そこに笑也さん扮するお姫様が絡むのですが‥‥。

≪序幕 京都三条大橋~岡崎≫
京の三条大橋の下で主人公の父親が殺され、主家に伝わる「宝刀雷丸」を悪者に奪われたところから始まるこのお話。悪者はもう一つの重宝を探しに、東海道を下っていきます。

次が近江の石山寺。出家すると言ってきかないお姫様をなだめるために、侍女たちが連れてきたのが馬子の姿をして馬まで連れた与八郎。何でお侍が馬子なの~?ってその程度のことで突っ込んでいたら最後まで続きません!(勘当されていたんですって!)馬子は道中双六を取り出して‥‥お姫様の名前は重の井姫。これって「重の井子別れ」の大人版ですか?そのためだけに馬子の扮装をしていたんですね。

双六の時にお互いの印に出した品から、2年前に暗闇祭りで契りを交わした仲とわかり、もういきなりのラブラブ状態。それに面喰っているとさらに、これから仇打ちに行くのに、「連れて行って」と言われれば「いいよ~」と即答sign01そして、そんな相思相愛の仲なのに、途中で姫がさらわれてしまっても別にうろたえる気配もない与八郎。。。??不思議です。

唐突な「だんまり」で、簡単に重宝の一つ「宝剣雷丸」を手に入れ、もう一つの重宝の「九重の印」を追って海の中まで大冒険sign01仇の兄弟だけでなく、海中でかぶりもののエビさんやタコさん、ヒトデさん(これがかわいかったhappy01)とも立ち回りを演じる奇想天外さ。そして九重の印は巨大魚に持っていかれてしまいます‥‥‥。

もしかして、これってすごくばかばかしくない‥?という思いも、命からがら小船に上がって、名古屋城を見上げる段治郎さんのカッコよさに、一瞬で吹き飛んでしまいましたheart04だけど、その「九重の印」が、あとで小田原の浜に上がって古道具屋に出ていたというんですから、ますます「うっそ~!」の世界でしょcoldsweats01

このややこしい話をうまく整理してくれているのが、狂言まわしというか、野次さん喜多さんの女房だという春猿さんと笑三郎さんの女漫才コンビです。ストーリーには直接関係ないのですが、東海道を一緒に旅しながら、客席の中に入って行ったり、幕前で場面転換のつなぎ役をやったり、内容も時事ネタ満載で面白かったです。

序幕の最後は何の脈絡もないような化け猫話。これもどこかで見たことが‥と思ったら、「南総里見八犬伝」でしたよね~。「魚のアブラ‥heart01」と言って、不気味なばあさんが行燈の油をなめるところ、化け猫に変身して、女を操ってアクロバットみたいなことをさせる場面もそっくり同じだったと思います。すぐには思い出せないけど、他にも何かでこの化け猫話を見たことがあったような。ここでは一応、化け猫のばあさんは由留木家に積年の恨みがあって、このとき宿を所望した旅の夫婦と赤子はそのご落胤‥‥?ということで、彼らを根絶やしにしようということだったらしいのですが‥‥何で??と思っても息つく暇はなく、さんざん怖がらせた末に化け猫は宙乗りして派手に去っていきました。

宙乗りというのは‥‥やっぱり源九郎狐にしても、ヤマトタケルにしても、物語の最後に主人公の美しい魂が昇華した、究極の感動の表現のように思っていたので、こうやってこけ脅し的に何でもかんでも宙乗りするのもねえ、という気がしないでもないのですが。おどろおどろしい化け猫が宙乗りしたって、感動も美しさもないですから。でもそれが、お客さんが喜べば何でもありという猿之助さんの精神なら、それを継承するのも一つの道かもしれませんけどね。

≪二幕目 宇津谷峠~箱根≫
悪者たちは峠に差し掛かる‥これがまたパロディ満載で、古いお堂から現れた与八郎は登場の仕方から衣装まで全部「白波五人男」の日本駄衛門です。そこを悪者に鉄砲で撃たれるのは忠臣蔵の
「山崎海道」みたい。そのあと悪者にさらわれていた重の井姫と再会するのですが、鉄砲で撃たれ、足が不自由になった与八郎を手引き車に乗せ、甲斐甲斐しく世話するあたりは全く「小栗判官」そのまま。その後ガラっと世話物風になって、薬代のために重の井姫が身売りするのは「忠臣蔵六段目」の世界ですよね。いや~、パロディというよりこうなるといろんな演目の寄せ集めですね。どうなってるの?って展開です。

病の印の紫の鉢巻をした段治郎さんがまたカッコいいのheart04情けないんだけどとっても素敵。献身的に尽くす笑也さんも素敵。でも、あの段治郎さんの乗った手引き車、花道でもかなりのスピードで爆走していました。コースアウトしないか、ひっくりかえらないか心配しちゃいましたよsweat01

そのあと、売られていく姫をつかまえて与八郎をおびき出そうと(そんなことしなくても、足が不自由なんだから、直接踏み込んだらいいのに!)さらに悪者が姫を狙います。この悪者は右近さんで、逃げようとする姫の長く解けた帯をつかんで、何度も執拗に斬りつけるところは「累」みたいです。

姫はさんざんに斬られ、もうこれまでと祈りながら滝壺に身を投げます。それまで与八郎の足が治るようにと99日間の水垢離をしていたので、祈りが通じて百日の満願叶い、姫を追ってきた与八郎に奇跡が起こり、与八郎はついに立つことができたのでした!‥‥あの、これって感動的なはずなのに、なぜか客席から笑いが‥sweat02すみません、私もちょっと声を出して笑ってしまいました。「アルプスの少女ハイジ」のクララみたいに?余りに唐突でわざとらしかったですからねえ。でも、そのあと滝がガバ~っと開いて、本水がどうどうと流れてきた勢いで帳消し‥‥でしたねbleah

この本水の立ち回りは、さすがに段治郎さん、ホントの水もしたたるいい男でございました。血がビューっと放水のように出るところなど(前にも何かで見たな~)くだらないんだけど、これもサービス精神なんでしょうねcoldsweats01水から上がって着物の裾と袖を絞る姿も粋でした。プルプルっとわざと客席にも水を‥‥。あのしずくを浴びたかったわ~heart04というファンの方もたくさんいらっしゃったでしょうね。さいごに滝の中から現れた白装束の笑也さんは美しくて、まるでアルブレヒトを守り抜いた「ジゼル」でした~lovely

≪大詰 小田原~江戸日本橋≫
これで終わりでも十分よかった?のですが、このあとが右近さんの早替わりを含め、さらにごちゃごちゃとわかりにくくなっていきます!

小田原の古道具屋の丁稚(右近)は親が由留木家に奉公していたということで、重宝の「九重の印」を持って逃げていきます。実は丁稚はその道具屋の娘(これも右近!)と恋仲で、追ってきた娘がさらわれそうになるのを止めようとして肝心の重宝を落としてしまいます。それを拾ったのが丁稚の姉の芸者(これも右近!)で、もうこの辺から何が何だかわからなくなってしまいました。

このあとは稚児姿の弁天小僧になって「知らざあ言って聞かせやしょう」と言ってみたり、土手の道哲(「伊達の十役」)になって「うかれ坊主」を踊ったり、「お祭り」の鳶頭になったり、果ては雲の上の雷様(なぜ??)になったり、川のほとりで「白波五人男」の勢揃いみたいなことをやったり(傘には「志ら波」ではなくて「おもだかや」と書かれていました!)もうハチャメチャ。さながら「右近早替わりショー」といった感じで、勝手にパッパパッパと替わりまくっていました。こんなの元ネタを知らなければ(私も半分ぐらいしかわからないsweat02)全くどうってことないもので、大変そうな割には面白くないというか、実に、お疲れ様でした。

最後は二つの重宝がそろって、お江戸日本橋で殿さま(これも右近よっ!)と奥方(笑也)も現れ、めでたく一件落着。その殿様がまるで「伽羅先代萩」の頼兼公で、最後の最後までパロディという感じでした。

来週分の得チケも出たので(一等席14,000円が9,500円です!)よかったらもう一度行こうと思っていたのですが‥‥かなりビミョーな状態です。笑也さんと段治郎さんを見るだけならいいけど、またあの化け猫と早替わりショーを見させられると思うと疲れそうsweat02‥‥というわけで、来週はやっぱり歌舞伎座でやっている「元禄忠臣蔵」を見ることにします。明治以降、歌舞伎が「芸術」となっていく過程の作品。多分このお芝居とは対極にあるものでしょうね。それもやっぱり疲れそうですけどsweat02

| | コメント (0)

2009年3月12日 (木)

神奈川の農村歌舞伎

この間の日曜日(8日)は久々に横浜まで行き、「かながわ伝統芸能祭 地芝居2009」というのを見てきました。神奈川県には農村歌舞伎が5団体もあり、それぞれの公演活動を行うほかに、毎年交代でこの催しに参加しているそうです。Simg

昨年は相模原市の藤野歌舞伎、横浜市泉区のいずみ歌舞伎がそれぞれ出場。そしてことしは座間市の入谷歌舞伎、綾瀬市の目久尻歌舞伎、海老名市の大谷歌舞伎が出場しました。毎年とても人気がある公演で、入場は無料ですが、往復ハガキを出して当たらないと見られないそうです。今回はたまたま、私が関わっている秋川歌舞伎保存会の方がお手伝いをしている関係で、席を用意していただき、見ることができましたhappy01

実は2003年に、かながわドームシアターで行われた「相模・武蔵の農村歌舞伎」という公演に、わが秋川歌舞伎も出演したことがあります。そのときに埼玉県の秩父歌舞伎とともに、入谷歌舞伎と目久尻歌舞伎も出ていて、うちがトップバッターだったこともあり、終わってから秩父歌舞伎と入谷歌舞伎の舞台を見たのです。歌舞伎保存会などに入って活動していても、なかなか他の団体の演技を見る機会はないもので、本当に今回はその時以来の他団体の鑑賞だったわけです。

素人の演じる歌舞伎ですが、プロの先生に習っている(?らしい)ようで、うちよりやっぱりお上手だし、それなりに見ごたえがありました。その団体ごとにそれぞれ思い入れがあり、それがそのまま芝居に現れているのが面白かったです。多分うちの団体もはたから見たら変なところや変わったところがいっぱいあるんだろうなあ~。

最初の入谷歌舞伎は、菅原伝授手習鑑の「寺子屋」でした。ここは立役は男性、女形は女性が演じています。女性の役者さんはみな日舞の素養があるようで、こなしがきれいで感心しました。これは男性もですが、セリフがきちんとしていて声も聞きやすかったです。最後の、再び松王丸夫婦が来てからはやはり泣けました。農村歌舞伎としては洗練されていてよかったです。

ただ、次世代育成に取り組んでいるという割には子役がいまいち。何か子どもはみんなどこからか連れてこられて、昨日セリフを覚えたばかり~みたいな感じなのです。なぜか全員女の子。今どきの男の子は野球やサッカーにいってしまうから仕方ないかもしれないけれど。少なくても管秀才役の子と、小太郎役の子にはもう少しきちんと演技指導をしてもいいと思うのに。声もよく出ていなかったのが残念です。大人の役者さんは皆うまいけど、子供に教える気がないというか、大人が楽しんでいるだけという感じもしないでもありませんでした。

男性は男役、女性は女役、子供は子役、よく考えるとあたりまえですね。それに比べるとわが秋川歌舞伎は、大人も子供も入り乱れているし、女性が男役をやることも多いし、実に変わった変な歌舞伎なんでしょうね~coldsweats01 

目久尻歌舞伎は、狂言芝居の「棒しばり」でした。出演者3名、後見2名。結構難しい演目ですが、しっかり演じていました。普通はもう少し狂言風のイントネーションというか、独特の言い回しがあってわかりにくいことがあるのですが、こちらは普通の歌舞伎風(?現代風)のセリフでわかりやすかったと思います。それと、やっぱり皆さん、きちんと舞踊を習っているのでしょうね‥‥。

大谷歌舞伎は仮名手本忠臣蔵から「祇園一力茶屋の場」でした。結構席が遠かったのですが、あいにくオペラグラスを忘れてしまいました。なのでよくわからないのですが、こちらの役者さんはかなり高齢の方ばかりだったのでしょうか?この演目は床下を使うので、二重が普通より高くなっています。それで階段が5段ぐらいあるのですが、由良之助はそこを一段ずつ降りていましたsweat02そして、2階からおかるがはしごで降りてくるときはハラハラしてしまいました~!立ち居振る舞いもよっこらしょという感じで‥‥でも、そこがいかにも農村歌舞伎?という感じでよかったです。

ここは大人だけで子どもはいませんでした。(演目が演目なので、子供は出てこないだけなのかもしれませんが。)大人だけの趣味の会というのもいいかもしれないけれど、それも何か物足りないような気もします。後継者という面はどういうふうに考えているのでしょうね。

こういう活動をやっていて一番考えるのはそのことです。でもこうやって他団体を見ていると、うちはその中でも多分平均年齢では一番若いし、歌舞伎が大好きというやる気のある子どもがたくさんではないけれどいます。今まで子供歌舞伎から始めた子たちが社会人になって、またぽつぽつと戻ってきつつあるし、こうやってみると後継者もちゃんと育てているんだなと、改めて頼もしく思いました。

それと、今回の舞台はセットも衣装もとてもきれいでした。でもプログラムを見ると、衣装やかつら、裏方など、ほかの団体(プロ?)からの応援が少なからずあるようです。その点、予算がなくてちゃちではありますが、衣装もかつらも、そして舞台セットも全部手作りをしている秋川歌舞伎はやっぱりそれなりにすごい集団なのかなと、ほかの歌舞伎グループを見て、初めて自分のところのよさがわかったような気がしました。もちろん、演技などは比べてしまうと未熟なところがありますが、それはこれから‥‥ということでcoldsweats01

あきる野座では、来年を目標に「寺子屋」を上演しようと、今少しずつ衣装や背景を制作しています。なので、ことしの演目は今までのレパートリーの繰り返しですが、できるだけ今まで演じたことのない人に役をつけようと、昨年度やった「絵本太功記二段目」を子供歌舞伎(ほんとに子供だけ!)で上演する予定です。子どもたちがどこまでできるか未知数ですが、それなりに面白い試みだと思っています。

「寺子屋」は以前、上演しようとして、衣装も道具も途中までつくりかけたものがあるそうです。私が入る前のことなのでいきさつはよくわかりませんが、たぶん師匠の栗沢氏が亡くなられてしまったからかな‥?今度、以前上演をやめてしまった理由を誰かに聞いてみたいです。

ほんとはこういう子どもを身代りに(それも他人の子を勝手に!)犠牲にするなんていう話は好きじゃないのだけれど、各地の農村歌舞伎で人気の演目という「寺子屋」は、それなりに農村歌舞伎に向いていて、「太功記十段目」同様、素人ながら観客を泣かせることができる演目なんですよね~。今回入谷歌舞伎さんの舞台を見て、うちも来年の上演を目指して頑張りたいと思いました。Simg_0001

実はまた次の日曜日(3月15日)に、今度は東京都調布市の市民歌舞伎の公演を見に行く予定です。こちらは農村歌舞伎ではなくて、歌舞伎の市民講座というのがあって、その修了生たちで構成している団体だそうです。そういう意味では「保存会」ではなくて、純粋な趣味の団体ですね。市民歌舞伎といっていますが、実際は調布市民でなくてもだれでも参加できて、プロの指導のもとで舞台経験ができるそうです。私はあきる野座の人が加わっている関係で見に行くのですが、まだチケットはあるようなので、よろしかったら問い合わせてみてください。(こちら)演目は「加賀見山旧錦絵の営中試合の場」「白波五人男稲瀬川勢揃いの場」「お祭り」です。

農村歌舞伎の保存会というと、地域とのつながりが強いように思いますが、そんなことはありません。うちもそうだし、今回の神奈川の団体もみな、新会員を募集していました。別に地元の人でなくても全然いいようです。私もあきる野市民ではありませんし。ただあまり遠いと練習に通うのも大変なのでほどほどの所がいいですけどね。私が歌舞伎保存会に入っているという話をすると、たいていの人がそういうものが身近にあっていいねといいますが、意外に、知られていないだけでこういう団体はたくさんあるし、誰にでも門戸を開いているものだと思います。

調布の市民歌舞伎のように、農村歌舞伎の伝統はなく、大歌舞伎をお手本にしている趣味の団体も、ほかにも結構あるように思います。ただ、やはり広くPRしていないので、実際に見る機会が少ないのは残念ですけどね。

今回は他団体の活動を通して、自分の加わっている団体のよさを再確認することができた、本当にいい機会になりました。もちろんお芝居も楽しかったです。

| | コメント (0)

2009年3月 7日 (土)

百草園へ梅を見に。

2009_0305_121104imgp6834晴れた1日、百草園(もぐさえん)に行ってきました。

百草園は、東京都日野市にある庭園です。梅の名所として、多摩地区ではちょっと有名ですが、私は近いのに、行ったのは実に20年ぶりでした。

梅という花もだけど、百草園自体もけっこう地味な場所なので、今まで特に行こうという気にはならなかったのだと思います。子供を連れて行くような場所でもないしね。2009_0305_120616imgp6830

このところ毎日、雨が降って寒かったり、またばかに暖かかったりで、この温度差には身体がついていけませんよね~。この日の朝も車のフロントガラスが凍りつくほど寒かったけれど、久々に天気がよく、風もないし、昼ごろには暖かくなってきたので、今までの引きこもり生活を解消すべく、そして小さな春を感じるべく、思いきって出かけてみました。

京王線の駅を降りて、丘陵地の住宅街をひたすら登っていく道は覚えていたけれど、それがまたけっこうすごかったです。この勾配!途中で「もう一息!」なんて看板があったけど、うそうそ!まださらに急坂は続いていました。日ごろ運動不足の身体にはきつかった~。2009_0305_120924imgp6833

やっと入口にたどり着いたかと思うと、さらに登りが続きます。入園料は大人300円でした。

入ってみると、思ったほど咲いていません。もう満開は過ぎたのかしら?と思ったけれど、そうではなさそう。全体的に木が古くて花つきがあまり良くないのです。

桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿、というのを聞いたことがありますが、一般的に梅は強めに選定して、新しく出た枝に花が付くものと思っていたのですが、見る限りここの梅はあまり選定していないようです。2009_0305_121132imgp6837

古い木はそれなりに風情がありますが、いっぱいの花を期待して行くと、ちょっとがっかりするかもしれません。う~ん、これで満開なのかしら?という感じです。

ただ、梅は桜と違って香りがあるのがいいですね。木の下に立つとほのかな香りが漂ってきます。今の時期マスクをしている人が多いですが、私は花粉症でなくて、梅の香りが楽しめてよかったわ~。S2009_0305_124437imgp6851

園内には藁葺き屋根の民家風の建物があります。ここは茶店になっていて、おまんじゅうや甘酒、おそばなどがあります。私はここで緑色のよもぎそばをいただきました。

何か懐かしい縁側の風景です。こんなところでのんびり日向ぼっこをするのもいいなあ。S2009_0305_123529imgp6848

建物の内部はこんな感じです。この小さなガラスのはまった障子の間から眺める庭というのもなかなかいいんですよ。意外だけど、横に長く広がって見えるのです。ちょっと歪んだ古いガラス越しに見る白や紅の梅は、まるで万華鏡をのぞいているみたいでした。S2009_0305_130122imgp6877 

藁葺き屋根の家って、なんだか見ているとほっとしますね。私はこういう家に住んだことはないけれど、そんな気がするのは不思議。何か時間が止まっているような、のんびりした気持ちになります。

S2009_0305_121957imgp6847

何だかやっぱり花がまばらな感じがしますよね。花が付いていない枝が多い感じ。(もう終わってしまったのかな?)この柵で囲ってあるところには大きな古木があって、「寿昌梅」という樹齢300年の梅だそうです。枝は立派だったけど、これも花つきはあまりよくなかったです。S2009_0305_124918imgp6860

この裏手にはさらに裏山に上る道があり、登って行くとちょっと見晴らしがいい場所がありました。

そこからは多摩川、京王線、遠くにうっすらと新宿副都心まで見渡すことができます。下の写真がその眺望ですが、残念ながら副都心までは写りませんでした。

このあたりの多摩川南岸の丘陵地帯の風景は、宮崎アニメの「耳をすませば」に出てくるような、そのまんまの風景です。S2009_0305_125223imgp6866

この周辺にも、古い神社があったり、雑木林を通るハイキングコースがあったりするのですが、すぐ足もとまで住宅地が迫っている感じ。「耳をすませば」プラス「平成狸合戦ぽんぽこ」という風景かな。

そういえば、この隣の高幡不動の駅で降りて、土方歳三の墓のある石田寺に昔よく行ったのですが、その帰りに多摩川の支流の浅川の土手に座って友達としゃべったりしていました。70年代終わりから80年代初めだったと思うけれど、当時は来るたびに目の前の山が削られていくという感じでした。そんな宅地開発が行われていた時代を経ても、さすがにこの山のてっぺんまでは大丈夫だったようですね。山の上で、ちょっと早い春を満喫しました。S2009_0305_130224imgp6880

| | コメント (0)

2009年3月 2日 (月)

一応ほっとしました‥‥。

先週は都立高校の一般入試がありました。うちの娘も受けました。もうハラハラの一週間だったんですよ~wobbly

朝の中央線のトラブルで、全部の高校で開始が2時間遅れてしまいました。こんなことは前代未聞だったと思います。娘も朝出かけてから、もう着く頃だろうと思っていたら電話があって、まだ最寄の駅で電車が動いてない‥‥!これには焦りました。

そして、帰ってきたのは夕方の6時過ぎ。1日ぐったりという感じでした。中央線とは関係ない学校でも同じように開始時間が遅れたので、待っているのも大変だったでしょうね。でもうちでは、それから発表までの中3日間も大変でした。

翌日、塾で採点してもらったら、目標点に達してなかったのです!娘が受けた学校は独自問題を採用している学校なので、記述問題などは採点基準に幅があるから、たぶん塾でも高めに目標を設定していたと思うのです。塾の先生は責任がありますから、「大丈夫だよ~」なんていい加減なことは言えないので、「まあ、ボーダーラインかな?」coldsweats02ですって。それまでの余裕は吹っ飛んでがっくりして帰ってきたところへ、私がまた追い打ちをかけてしまいました。

「え~!○○高校(滑り止め)の入学金用意しておかなくちゃいけないじゃない!」

私ってほんとに正直というか、相手を気遣うことができないというか、まあ、そのまんまなんですね~。いきなりグサリとやってしまいました。おかげでその3日間は本当に親子ともども落ち込んだ日々を過ごしてしまいました。

発表当日、一人で見に行きましたが、結果は無事合格‥よかったです。本当にひやひやさせられました。ことしは世の中の経済情勢を反映して、例年になく公立高校の希望者が多く、異例の激戦だったとか。発表当日はみぞれが降る寒い一日。涙をのんだ子どもたちも多かっただろうと思うと心が痛みます。

大体私立と公立ではかかる費用が違いすぎます。

都立高校は、入学金5,650円、授業料年額12万2,400円、修学旅行積立、PTA、生徒会費などで年額8万500円。(教材費は別)初年度合計20万8,550円。

一方、滑り止めに合格していた私立高校は(それでも安い方だと思います。伝統校ほど値段は高いです!)
入学金25万円、施設費15万円、後援会費1万円、授業料年額46万6,800円。その上に制服代が夏服、冬服、コート、体操着、上履き、体育館履き(靴下、バッグも指定)など全部で約12万円。初年度合計99万6,800円。(学校によってはほかに寄付金があります)このほか教材費3万1,460円(これは公立も同じぐらいかかると思う)と、別途で海外研修費用約50万円。

海外研修費用を除いても、その差は約79万円でした。一方、塾に払ったのは(これも、うちは夏季講習からだったし、しかも個人の塾なので、一般の大手塾から比べれば格段に安いと思いますが)塾代(週3回)は7月~2月の8か月で約18万円、夏季講習8万円、冬期講習4万円、テスト代、教材費などは約2万円。合計32万円。

つくづく思うのですが、今、少子化対策といって、出産育児一時金の増額を初め、乳幼児や未就学児に対しては、うちの子どもたちの時代とは比べ物にならないほど手厚くなりました。各自治体で医療費の無料化はもちろん、0歳児保育なども格段に充実してきていると思います。

でも、これは全くの朝三暮四ではないでしょうか。だまされちゃいけません!その子が小学生、中学生のときまではいいですよ。だけど、高校・大学と進む時にはものすごくお金がかかるんですから!(大学の費用は、恐ろしいので計算してないけど、国立大学の法人化によって国公立でも私立高校なみにお金がかかりますよね‥もちろん私大はそれ以上!)

今、わけのわからない「定額給付金」なるものが支給されようとしていますが、そんなバカなことをするならまず雇用対策をしっかりしてほしいし、少子化対策だって乳幼児だけでは全くの片手落ち。子どもの数だけふやしても、その子たちが一人前の大人として成長し、立派に税金を払ってもらえるようにしないといけないわけでしょう?

公立高校の枠をふやすとか、私学助成をふやして私立校の授業料負担を少なくするとか、どうしてしないんでしょうか。私立学校は伝統や格式、学校ごとの建学の精神にのっとった教育方針を掲げていて、それなりに細やかな指導はしてくれるわけだから、最初からそれを望む人はそれだけの学費の負担は当然だけれど、それでもせめて公立校の2~3倍程度にならないと、公立校を希望して落ちた人にとってはとても大きな負担を強いることになります。

どこで読んだか忘れましたが、去年あたりは親の経済状態の変化で、高校の学費を払い続けることができなくなって退学せざるを得なかった子が例年になく多かったとか。高校は義務教育でないといっても、今となっては高校出ていないと社会にはいろんな壁があって、ほとんど義務教育も同然なのに。そういう子たちの将来を考えるととても胸が痛みます。子ども一人育て上げるのは本当に大変なんです。だから出生率だけ上げればいいというのは全く安易だし、片手落ちに過ぎます。

「生み損」などという言葉を聞いた時はびっくりしました。生み損とは、小さな子どもを抱えて自由がきかないお母さんが、ふと独身の同級生などを見ると、社会でバリバリ働いて充実した毎日を過ごし、お金も時間も自分のために使える人たちがいる。それに比べ自分は‥。というような感情でしょうか。私も、子どもが小さい時は子どものために自分のほとんどの時間をとられていたけれど、それはそれで楽しいこともあったし、人生経験上勉強になることも多かったから、子どものいない人に比べて損をしたと思うことはさほどありませんでした。

でも今は、何か釈然としない気持ちもあります。子どもが大きくなって手がかからなくなると、多くのお母さんたちがまた働き始めますが‥‥一度子育てのために社会から離脱すると、復帰しても生涯賃金は働き続けた人の何分の一にも減ってしまいます。それでも子どもの学費のために一生懸命パートなどでみんな働いていますけどね。だけど、子どものいない同年代の人たちは優雅に海外旅行や大人の交友関係を楽しんでいる中、ひたすらどこへも行かず、働いたお金も大半を子どもの学費に持っていかれ‥‥。

私の友人には子供のいない夫婦も、独身の人もたくさんいるから、こんなこと書くとそういう友達をみんな敵に回すことになってしまうかもしれないけど、彼らの老後(子育て期間なく働き続ければ、年金もきちんともらえます)も、こうやって私たちが必死で育て上げた子どもたちの税金でみるのよ~。この教育費の重圧は、きっと「生み損」なんてなまっちょろい感覚よりずっと重いと思います。

本当にこんなことを書いていると、よけい少子化が進んでしまいそうですね。少子化は頭の痛い問題ですが、政治がまず給付金‥‥とくるのは本当に乏しい発想で、少しばかりのお金をもらったところで将来的な不安が消えるわけではありません。まず若い人の雇用対策からやらなければ。若い人が将来の不安なく暮らせるようにならないと、まず結婚なんかできないし、まして子どもを育てようなどという気になるわけがありません。

そして生み損、育て損なんて悲しい感覚がはびこらないように、充実した子育てができるように、ぜひ中・高等教育の面でも何らかの対策をしてほしいと思います。ホントに子ども一人一人前にするには、金銭的にも精神的にも大変なことなのですから。

ずいぶん話が違う方向に行ってしまいましたね‥‥。ともあれ我が家は上の子が私立だし、またこれから大学受験にお金がかかる頭の痛いところだったので、下の娘の第一志望が公立ということでまず内心ほっとして、そして受かってくれたので本当にほっとしました。それでもまだ二人とも大学まで‥‥と考えるとクラクラします。二人でこうなのだから子どもが三人、四人といる人はなおさらでしょうね。これから子供を育てる若いお母さんが、近い将来こういう思いをしないように、教育面の環境の充実を願っています。

| | コメント (0)

« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »