2019年 祇園祭(先祭)見物録
引き続き昨年、先祭を見たときの記録です。前年、注連縄切りとくじ改め、新町通りを戻ってくる山鉾などを見ていたので、2度目はいよいよハイライトの四条河原町辻回しへGO!
まずは前夜の宵山から。先祭の宵山歩きも2回目なので、一方通行ルートなど、歩き方の面では結構慣れてきたみたいです。屋台で売っている食べ物も、あれこれいろいろ食べてみたりしました。
前年は京都市内のホテルがとれなくて大阪のホテルから通ったけど、このときはかなり前から予約をしたので四条通に面したホテルをとることができました。やっぱり徒歩圏内というのは便利さが全然違いますね。帰る時間の心配がないから、遅い時間までブラブラ歩いてしまいました。また、この日は直前に夕立があったため、結構涼しくて歩くにも楽な夜でした。
さて当日、やはり四条河原町の交差点は一番の激戦地なのか、8時に行ったらもうかなりの人がいて、最前列の確保は無理でした。それでも長時間待ったかいあって、このときもベストポジションで見ることができました。
四つ角のどの位置に陣取るかは大きな問題だと思うのですが、ちょうどマルイ(今は閉店してしまったとか)の前は、八坂神社に向かってやってきた各町内の人たちが一度ずらりと並んで、八坂神社へ一礼するところも正面から見られたし、綾傘鉾の棒振り踊りも見られたし、辻回しの一部始終が見られてよかったです。
ただ本当に人が多くて、後ろからどんどん押してくるので、踏ん張っているのが大変。長時間待った割には、前列でいくつか見たら満足して行ってしまう人もいるらしく、絶えず人が入れ替わっていて、私たちもほどなく最前列に躍り出ました(笑)
最前列というのも実は結構大変なのです。押されて道路に出てしまうと、たちまち警備の人に注意されてしまいます。それでも隣にいた某外国人の家族はすごかったですね。でっかい荷物を下に置いて、近くに人が来られないように空間を確保する、何回も道路に出て写真を撮る、注意されても知らんぷり。警備の人も片言の英語や中国語で叫んでいたけれど、私が聞いても、う~ん、それは通じないと思うよ💧結局その人たちも、私たちより先に飽きて行ってしまいましたけどね。
前年の猛暑よりはいくらかましだったけれど、かなりねばって見ていた(笑)私たちもやっぱり暑さには勝てず、半分より少し見たところで退散することにしました。先祭の山鉾は23基。全部見るのは並大抵じゃありません。その点、後祭はちょっと頑張れば10基全部見ることができていいと思いました。
私たちがギブアップした後半からは、マルイの前もそれほどの混雑ではなかったようです。もしかして最初からここで場所取りしているよりも、くじ改めのところか、注連縄切りのところで最初見て、後半に四条河原町に向かったほうが楽に見られるのでは?などと思ったりしました。まあ当日の暑さの具合と、体力がもてばですが(笑)次に行くときは、そんな山鉾巡行フルコースをやってみたいですね。
少しだけ解説をしますと、大型の車輪のついた山鉾が方向転換するときは、車輪の下に竹の板を敷き、水をかけてその上を滑らせるようにして方向転換させます。一度ではできないので、これを3回ぐらいに分けて、その都度竹を敷き直して繰り返します。しかし、この高さ、しかも上には人が何人も乗っているのですよ。(上に乗っている人は怖くないのかな?)それをぐるっと回転させるたびに、見物客から大きな歓声が沸き上がります。この熱気、迫力、いいなあ!
一方、小さめの「山」は、お神輿のように担いで方向を変えます。こちらは余力があるのか、ぐるぐると3回ぐらい回って見せるサービスで拍手喝采、というところも。それぞれに楽しい「辻回し」でした。
このあとちょっと長いお昼休憩の後、戻ってきた長刀鉾の前で解体作業をずっと見ていました。なんと、山鉾巡行のあと、会所に戻ってきた山鉾はその場ですぐ解体してしまうのですよ。ちょっとびっくりです。
何でも、山鉾は市中を回って穢れをはらうわけで、集めてきた穢れがまた市中に戻っていかないように間髪を入れず解体するのだとか。
周りを飾る絢爛豪華な「懸装品」は、「動く美術館」と言われるくらい貴重なものなので役目が終わればすぐに取り外されてまた来年のために大切に保管されるのです。いろんなものを取り外したあとには骨組みと縄があらわになります。釘はつかわずに縄で組み上げられているのがよくわかります。市中から集めた「穢れ」はこの大量の「わら縄」についているので、縄は外したあとお焚き上げするそうですよ。1年間玄関を守ってきた「粽」も同様ですね。今年買うことができた粽は、ぜひ来年新しいのを買うときに持って行ってお焚き上げしてもらおうと思います。
そう、来年。今のコロナの状況で、来年同様な祭ができるでしょうか?誰にもわかりませんが、いつかすっかり収束してまた全国でこうしたお祭りができるよう祈りたいです。祭に限らず、演劇、コンサートなどもそうですが、本来人間の楽しみというのは、多くの人と喜びや感動を共有することにあるんだと思います。ソーシャルディスタンスでもアクリル版越しでもオンラインでもできるものはあるけれど、それはこういった多くの人が集まって行うものにある湧き上がる興奮や熱狂と同じものでしょうか?今回のコロナ禍は、人間とは何か?という根源的な問いを突き付けているように思えます。本来の人間の営み、楽しみ、喜び、そういったものが失われないように祈りつつ、この一関東人が祇園祭大好きになった3年間の記録を終わりたいと思います。
追記:ほんとに久々の更新で、ココログの編集画面の仕様も以前と変わった点が多く、しかも、昨年はスマホで撮った写真が多かったので、それをアップするのにとても時間がかかりました。そんな状態ですが、また折々このブログも続けていけたらいいなと思いました。結局デジカメ壊れちゃったんですよね。もうスマホで十分と思っていましたが、こうやって見てみるとやっぱりカメラで撮った写真はいいですね。またデジカメ買おうっと(笑)
3年間ずっとおつきあいくださった京都在住のお友達にも厚く御礼申し上げます。お互い年々歳とってくるので(笑)いつまで猛暑に耐えられるかわからないけど、またぜひ一緒に行ってね!
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