記事を一応カテゴリ別に分けているのですが、なぜか異様にバレエのことが多いので、カテゴリの「バレエ大好き」ばかりすごいボリュームになってしまいました。それで、「バレエ大好き」だけ年別に分けてみました。
最初は日記のつもりで始めたので、こんなふうになるとは思ってもみなかったのですが、この2年半の間に自分の中でバレエに対する関心が急速に高まったということですね。年別に分けたというのも別にどうということはないのですが、せっかく公演を鑑賞したのだから感想を書いておこうと思ったものが、今では「あのときはどう感じたのかな?」というような、自分にとって備忘録的なものになりつつあるので、そうしてみました。
ほんとは公演の感想と、雑談&ミーハー話と、それからお稽古事のバレエの話は分けるべきですよね!だけど書く段階でもう、最初から一緒くたになっているのでそれは無理でした!そう、もともとごちゃごちゃにただ書いているだけのブログだったんですよ。。。
さて、その範疇からいくと、今回は「雑談&バカ話」の部類です
すみません。。
またまたとっても遅いのですが、ここ1、2ヵ月の間に今まで読んでいたバレエマンガの新刊が出ているので、それをまとめてみました。といっても、私はマンガ全般に関しては全く無知です。ただバレエのマンガというだけで、単行本が出たときに目を通しているのみですので、何か勘違いがあっても大目にみてください
(もし間違いなら遠慮なく指摘してくださいね~)2としましたが1はこちら。
有吉京子「まいあ」 2 (2月17日発行)
言わずと知れたバレエマンガの名作「SWAN」の続編。「スワンマガジン」という雑誌に「SWAN」の最初からのと同時に掲載されている新作です。「スワンマガジン」は本当にあの大作の最後までを載せるのかしら??それまで「まいあ」が続くとは思えないのだけれど‥‥
どうも、スワンと違って入っていきづらいのは、子供たちの世代という設定だからか、パリオペラ座バレエ学校という舞台のせいなのか、よくわかりませんが、多分主人公の魅力がいまいちなのです。
それは真澄とレオンの子供だという、その子供目線で書かれているから?というより読むほうもあの二人の子供の話と思って読むからなのか、よくわかりませんが。単行本も1、2と出ましたが、もう一つ夢中にはなれません。何というか性格が、お前は星飛馬か~!というくらい、何だかいつもうじうじ考えている子なんだわ。子供のくせに元気がないの。優等生と比べてみたってどうしようもないでしょ!
それと1巻と2巻にまたがっている、特別に抜擢されたという新作の上演。それが最初の山場になると思っていたのに、結果がよくわからずがっかりしました。日本からの留学生の惺をハーフのまいあと組ませて、あえて優等生ペアとダブルキャストにしてまでチャレンジさせた東洋的な作品。それがどんなものになるのか、多少は期待していたのに、「ま、昨日の完璧さとは違うが、面白い」だけですか~!!
2巻には、ずいぶん落ち着いてしまった真澄とレオンが登場!そして葵さんも
やっぱり以前の登場人物が出てくるとほっとしますね~。葵さんの十八番の「海賊」って見てみたいわ~。しかしクリスマスのヨーロッパで、外でバーベキューができるのか?とまたもどうでもいいオバさんの突っ込み!
曽田正人「Moon」 1 (3月5日発行)
「昴 スバル」の新章のスタート!(by帯)だそうです。この作者のほかの作品は知りませんが、2大連載と書いてあるもう一つの作品の紹介を見ると、ともに「天才」というものを描きたいようですね。でも、その天才ぶりがあまりにも現実離れしすぎて、共感が持てないという頭の固い読者は私だけでしょうか?第一、あんな不摂生な生活でバレエが踊れるとは思えません。
クラシックのラインいうのは本当に厳格で繊細なもので、毎日の正しいレッスンがあってこそのものだと思うのですが。。森下洋子さんや斉藤友佳理さんの本を読んだら、踊るためにはここまでストイックな生活をするのかと驚くばかりですけどね。
確か前に何かで、新国の森田さんが「ノートルダム・ド・パリ」のガジモドを踊ったときに、常に斜めの姿勢でいるので身体が斜めになってしまい、戻すのが大変だったと語っていたことがありました。ちょっとした筋肉の使い方で全体のバランスが変わってしまうのは恐ろしいことです。うちの娘でさえ、中学生の職場体験というのに行って3日間前かがみで野菜のパック詰め作業をやっていたら、すぐバレエの先生に「何か違う運動した?」と聞かれたくらいです。バーレッスンを見ただけでそんなことがわかるほど、ダンサーの身体は微妙なものだと思うのです。
雨が降る中泥まみれでサッカーなんかやって、怪我でもしたらどうするんだ!?なんて突っ込んでもしょうがないけどさ~。お菓子食べ放題、バイク乗り回し、ヤクザと喧嘩?もう超人的な天才だから何やってもおかまいなしかもしれませんけどね。
その天才が、これからニコという盲目のダンサーとともに、どんなにとんでもなくすごい世界を見せてくれるのか‥!‥というより今までもずっと、ローザンヌでの高熱を出しながらのすごすぎコンテンポラリーとか、時空まで超えてしまうとてつもない「ボレロ」とか(しかし、あれってベジャールの「ボレロ」だよね~。許可なく上演していいのか!?)想像を絶するパフォーマンスのオンパレードだったので、もう何が来ても驚かないような感じになってしまっています。どうぞ何でも来て下さいよ!
槇村さとる「ドゥ・ダ・ダンシン!」 ヴェネチア国際編 3 (3月24日発行)
バレエのマンガの中ではこれが一番好きです。もう面白い~!そして細かな心理の描写など本当にすばらしいし。なにしろ主人公の鯛子がめちゃめちゃ魅力的です。ダンサーという前に人間的に魅力的。だからとても共感がもてるのです。そして脇を固める人々もほんとに個性あふれています。今一番、次が出るのが待ち遠しいマンガです。
今回もまたどんどん変わっていく龍一王子が素敵
「僕はもうあなたの犠牲になった子供ではありません」だって~!激萌えです。「俺なしでは踊れないダンサーにしてやるって?逆じゃないのか?」氷のようにクールな彼がいよいよ熱くなっていくのよ~!すでに完璧なまでのクラシックの王子として完成されていた彼が、主人公と接することで自分でも気づかぬうちにまた別の表現の世界を見いだしていくのがすごい。主人公だけじゃなく、龍一王子も今、新しく生まれようとしているんだわ~!
愛子先生も素敵だけど、その元パートナーという鳴海先生もとても謎で魅力的。一方謎多きダンサー、ウォン・リェの一面が見えてきたのがさらに楽しみ
彼も熱い人間だったんだ~!失踪中の三上クンのことはとても心配だし、この後三上クンがまた現われたら一体どうなっちゃうんだろう!とってもドキドキする展開になってきました。
山岸涼子「牧神の午後」(3月29日発行)
’89年に書かれたものだそうです。私も作品名だけは知っていましたが、絶版になっていたのでしょうか。見たことはありませんでした。それと’94年の「黒鳥 ブラック・スワン」という作品。あとはご自身の体験談の「瀕死の発表会」と「Ballet Studio拝見」が入っています。(しかし、山岸さんって本当にあんな丸顔で目がロンパってる?人なわけじゃないでしょ?)
私は連載ものでも雑誌に掲載されたのはほとんど見てなくて、単行本ONLYなのですが、この間たまたま本屋さんで「ダ・ヴィンチ」を見かけたとき「テレプシコーラ」をチラッと覗いて見たら、何だかまだローザンヌにも着いていない??様子。これはなかなか続きを読めそうにありませんね~。私は後半登場しなくなった空美ちゃんとか、空美ちゃんの元バレリーナの伯母様のことがとっても気になっているのですが‥‥‥。まだまだず~っとわからないままのようですね。そんな読者期待の「テレプシコーラ」の続編が出るまでのつなぎとしてでも、この「牧神の午後」のような隠れた名作が読めるのはありがたいです。
ずいぶん前の作品のようですが、絵柄は「アラベスク」より「テレプシコーラ」に近い感じですね。主人公はニジンスキー。いわゆる「天才」の物語ですが、スバルのように現実離れした天才ではなく、伝説の人ニジンスキーの、リアルな天才ぶりが描かれています。
持って生まれた才能と引き換えに、人間として普通にあるあたりまえのものが足りない。それが天才というもの。舞台の上での憑依、光り輝くような姿。超人的な跳躍。それらはみな普通の人間として俗事にかかわっているうちに失われていってしまうはずのものだったのかもしれません。ディアギレフの庇護下の息苦しさ、バレエ・リュスを解雇されてからのよりどころのなさ。「翼を持った者には腕がない。腕がある者には翼がない。それがこの地上の鉄則なのだ」そんな天才のはかなさと哀しみが伝わってくるようでした。
またルジ様か、という感じだけど、私はすぐにルジマトフのことが頭に浮かんでしまいました。今は芸術監督として頑張っているようだけど、さてどんなものができるのでしょうね。新作?「スパルタクス」というのはすごそうです。ぜひ日本にも持ってきてほしいわ~!でも、ルジマトフってそういうことをする人だった?今までずっと、このニジンスキーみたいに、踊るためだけに生まれてきたような人だと思っていたのですが。どう考えてもマラーホフや熊哲みたいにマルチな才能を発揮するような人には思えないというのは偏見かしら?ルジ様の稀有の魅力が俗事に磨耗しないことをひたすら祈ります。1月に見たカーテンコールの姿が、あまりに華奢で痛々しく感じたのは私だけでしょうか‥‥‥。
もう1本の「ブラック・スワン」の主人公マリア・トールチーフは、前に見た「バレエ・リュス」という映画でインタビューにも登場した人ですね。確か突然バランシンと結婚することになったときのことを話していたような。
こちらもバランシンという天才を描いた物語かもしれません。結婚相手は人生のパートナーではなく、芸術へのインスピレーションを得るための道具。それを取り巻く生身の女性の感情とのギャップ。短い作品ですが興味深かったです。
私が子どもの頃は、マンガは子供が見るものだった?ような気がします。小学生の頃、うちに経理のアルバイトで一定の期間だけ来ていた商業高校のお姉さんがいたですが、彼女がマンガ本を持っていたら、大人たちに「高校生でもマンガなんか読むの?」とからかわれていたのを覚えています。今ではいい大人でもどっぷりマンガ漬けだよね~!内容も時代とともにどんどん高度になっていったし。マンガもあなどれません。まあ、マンガだからしょうがないか~みたいな、現実ではありえないとんでもない世界もあったりしますが。。。子供と一緒に本屋さんに行くと、必ずマンガの新刊をチェックする私のような母親もいますからね~!?もっとも、子供が読んでいるような、いまどきのマンガは絵が雑で全く読む気がしないものもありますが‥‥バレエマンガ以外にも素敵なマンガはいっぱいあるので、まだまだマンガは読み続けると思います~。
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